第48番 稱名寺 蒲冠者の旧跡
詳細


●本尊/阿弥陀如来 ●開山/宗貞 ●創建/嘉祥3年(850)
●所在地/ 愛媛県伊予市上吾川1418 ●電話(089)982-1710

紹介
【略緑起】
稜線の中腹に称名寺の伽藍が浮かんでみえる。村里からそれを仰ぎながら行くと、門前に子規の句碑をみた。「タ栄えの五色が浜をかすみけり」と刻む。臨江山から粟む伊予の海に、冠者の悲哀を感じたのだろう。
創建は平安時代に湖る。嘉祥三年(850)宗貞の開基。本尊に阿弥陀如来を安置し、伊予岡八幡宮の別当所となる。その後、貞永年中に源範頼の墓を築く。説に範頼は源義朝の六男にして、遠江の蒲生御厨で育ったことから蒲冠者と呼ばれていた。義経と共に平家を討ったが、頼朝の勘気にふれて伊豆で自刃した。伝説は、その前に遁走し、河野氏に身を寄せた。晩年この地で甍ったという。根拠はどうあれ、悲劇の人を悼むに相応しい夢がある。
中世を窺う資料に、称名寺文書がある。領主の庇護を受けて熾盛してきたが、江戸初期に現在地へ移転してきた。快真法印を中興一世に敬う・文豪・瀬石も称名寺を訪い、「蒲殿のいよいよ悲しかれ尾花」の碑が裏庭にあった。
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